皆さん、アンニョンハセヨ。
第2部では、韓服ワールドクラスデザイナーのキム・ヘスン氏の視点からK-POPの魅力と多様性を読み解いていく。
(写真提供元:駐大阪韓国文化院 写真:韓服ワールドクラスデザイナー キム・ヘスン氏)
誰もが一度は、その美しさに魅了される韓服(ハンボク)。
韓国ドラマをはじめ、慶事やファッションショーで目にすることがある。
韓国のみならず世界中のK-POPファンの方にとっては、憧れの韓国伝統衣装。
鮮やかな色合いの チョゴリ(上)と チマ(下)で成り立っているのが特徴だ。
この韓服が現在の New Look へと変化し、どのように K-POP へと繋がっていくのか。
そこには、韓服ワールドクラスデザイナー キム・ヘスン氏ならではの考えと現在に継承していく熱い思いが込められていた。
キム・ヘスン氏が手掛ける韓服は、韓国歴史ドラマ『ファン・ジニ』で見ることができる。
16世紀朝鮮王朝時代の最高の妓生(キーセン)と名高い実在人物の波瀾万丈の人生ストーリーとし、韓国で高視聴率を取った有名なドラマだ。
妓生の世界を蝶が舞うように華やかで豪華絢爛に着飾る衣装は色とりどりの色彩とデザインが、
朝鮮王朝時代の芸を嬉しさや悲しさを表現するアイテムとして見事に物語り、視聴者までもがその美しさに圧倒する。
(写真提供元:駐大阪韓国文化院 写真:特別シンポジウムの様子)
韓服は朝鮮時代に遡り、デザイン性が豊かになったのは朝鮮王朝時代の後期あたりからだと伝えられている。
身分制度が韓服の色でわかるように、自分自身を象徴する服へと文化と共に歩んできた。
また、その中でも妓生は現代でいうファッションモデルの役割をもち、韓服の当時のトレンドをいち早く取り入れていたという。
キム・ヘスン氏が制作する韓服もその時代から伝統を点で引き繋いで、現在へと線を引き続けている。
シンプルかつ気品あふれる韓服のインスピレーションは、花や夢、自然の中から得ているそうだ。
ひとりひとり特徴があるゆえ、サンプルは一切作らず世界でひとつだけのオンリーワン韓服を仕立てている。
同じ形やデザインがないというのは、パリのオートクチュールを思わせる。
実際にもキム・ヘスン氏は、イタリア高級ブランドのデザイナーやパリ・ミラノのファッションショーに参加するデザイナー達にも、
韓服の美しさやその価値を大いに影響を与え、ニューヨークの美術館やパリの美術館に招かれ韓服ファッションショーを行っている。
世界でも有名なファッション誌にも注目される存在となり、
韓国伝統文化と外交の架け橋の役割にも取り組まれ、多様な視点から学ぶもことも大事にされている。
そして、これからの時代に向けK-POPで活躍するアーティスト達の衣装も、デザイン性を深め、
伝統から受け継ぐデザインが新たな形へと変化し世界にその魅力を届けている。
シンポジウム当日はファッションショーも開催され、キム・ヘスン氏がこのファッションショーのために、
モデル達の体型サイズの韓服を仕立て、細部までこだわりのある美しいデザインを披露していただいた。
実はこの韓服、実際に韓国が世界に誇るK-POPアーティストが着用していたものをモデルサイズに合わせたそうだ。
(写真提供元:駐大阪韓国文化院 写真:韓服ファッションショーのモデルの皆さん)
ただ美しいだけではなく、素材・色彩にもこだわり、その色彩のバランスも陰と陽の組み合わせで見事に色が調和されている。
昔より色彩感覚も優れ、時を得て益々輝きと魅力を惹きつける韓服。
それを着ることにより、過去・現在・未来の韓国文化を肌で感じることができる。
韓服で街中を散策できるようになり、世界中の人々からその存在を認められた証が韓国文化を盛り上げている。
K-POP・韓流も伝統芸能から点と点の線が現代へと繋がっている。
これからもその線がどこまで繋がっていくのか見届けたい。それが私の喜びでもある。
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